活動報告

今年度の部会活動方針

2023年度部会活動方針

出版印刷部会

コロナとの共存が求められる昨今、2023年度の部会活動も出版業界全体の活性化と、出版文化の維持を基本理念として実施して参ります。これまでの「物流」「雑誌BCP」「本・印刷の魅力の発信(らぶっく)」の3分科会活動は形を変えながらも踏襲していきます。活動が停滞した「らぶっく分科会」も新たな視点で活動ができればと考えます。加えて昨年度よりの「出版業界に関わる印刷・製本での課題」については、残存するテーマに対し会員メンバーとも継続して議論を重ねて参ります。今年度も個社だけでは解決できない出版印刷業界全体の構造的な諸問題に対して関連諸団体とも連携を図り、出版印刷部会として問題提起をしながらも、実効性のある取り組みを進めていく所存です。

教科書印刷部会

2023年度は前年度の活動方針を継続し、部会活動を通じて業務に関連する情報の共有化と相互の資質向上に役立つ活動を展開していきます。
・「GIGAスクール構想」の進捗と教科書・学参業界のICT対応の動向を調査し、部会として情報共有を図っていきます。また、デジタル教科書の採用・活用状況および、デジタル教材の展開など印刷業界との関連を検討します。
・2024年度より使用される各教科書発行会社の小学校教科書(新版)の仕様等を調査し、部会内で情報共有を行ます。
・前年度に引き続き、2017年発行以降休止していた「教科書製作の改善提案」冊子の見直しを行い、教科書協会へ提案を行います。
・部会員の知識向上と情報の高度化を目指し、昨年度実施できなかった「見学会」「勉強会」を充実させて行きます。
「見学会」は教科書等の供給を行っている物流関連施設の見学会や、直接的に業務とは関連しない新技術に関しても、興味ある事業所・工場・ショールーム等の見学会を実施して行きたいと考えています。 「勉強会」では、ネット・オンライン学習等、ICT教育をテーマとしたセミナーへの参加など広い視野で企画をしていきます。
・出版印刷部会との交流や親睦会等により、部会各社の結束を図り、共通の改善事項への取り組みも連携の可能性を探るとともに、教科書印刷業界を中心とした出版印刷の発展に貢献して参ります。

 

商業印刷部会

商業印刷部会では、部会員による公募により、2023年度のスローガンは【「感動を伝え、社会と人を元気にする 商業印刷」】となりました。各グループ会での役割分担は、2年継続の基準に従い、本年度も前年度同様、「新年講演会/交歓会」はIRグループ会、「商印ゴルフ会」はR&D会、「商印アンケート調査」はCP研究会となります。
部会活動においては、アフターコロナ下で変化した得意先対応や仕事の在り方とともに、昨年来の資材値上げ状況を念頭に置きつつ、引き続きSDGsでの課題対応、DX化の進展など、部会員共通のテーマを見出し、議論を深めて参ります。
勉強会を通じても、知識の習得に積極的に努め、3グループ会が連携し情報を共有できるような運営を図っていきたいと考えます。開催に当たってはコロナ対応には引き続き留意し、マーケットの変化にいち早く対応し、他業界も含めた幅広い情報や知識を習得する機会の創出に努めていく所存です。  

紙器印刷部会

紙器印刷部会は、コンプライアンスを意識し公正で秩序ある営業活動を通して、適正な取引慣行の確立と維持を目指した活動を継続して推進します。

1.原材料、印刷諸資材の価格状況の把握や市況動向、得意先業界の景気状況(四半期毎まとめ)を 共有し、討議します。
2.取引慣行では、取引条件の改善や新たな管理方法の導入等を実施し継続的な取り組みを行います。
3.環境関連や関連法規の動向を継続して情報収集し共有していきます。また生活者や顧客の安全・ 安心に対応すべく、業界としての活動に取り組んでいきます。
4.勉強会・見学会・懇親会を開催して部会員のコミュニケーションを図るとともに、「印刷を魅力 ある業界にするための活動」では、引き続き若手社員に向けた「育成の場」の企画と提供に取り 組みます。

軟包装部会

軟包装部会はコンプライアンスに則った部会活動を通し、会員共通の課題解決に向けた活動に取組みます。

1.市況及び原材料価格変動の状況把握と情報共有を行います。
2.取引慣行改善活動を推進し安定した、持続的な製品供給に向けた取り組みを継続して行います。
3.循環型社会の構築に向けたライフスタイルや社会の変化に注視し、継続して容器リサイクル法の責務を果たすとともに関連法規の動向に対し情報収集を行い対応していきます。
4.勉強会、見学会等を企画・開催し、知見を広めていきます。
5.「印刷を魅力ある業界に」を発展させるために、セミナー等を通し今後も優秀な人材を「育成す る場」の提供に取り組みます。

液体カートン部会

1.運営委員会
・市場動向や関連する法規制等の動向に注視し、会員間の忌憚のない議論を通して業界共通の課題解決に取り組んでいきます。また環境委員会で取り組んでいく「LL紙パックリサイクル推進研究会」及び「酒パックリサイクル促進協議会」との更なる連携強化やアルミ付飲料用容器のリサイクルフロー調査活動を支援します。更に技術委員会が取り組むテーマへのアドバイスを中心として液体カートン部会活動の活性化を図ります。
2. 環境委員会
・アルミ付飲料用紙容器に関し、NPO法人「集めて使うリサイクル協会」や「LL紙パックリサイクル推進研究会」活動の推進を通して、酒造・飲料関係業界や関連諸団体との関係強化を継続し、リサイクルネットワークのさらなる充実を図り、「エコプロ2023」に共同出展を行い、飲料用紙容器の環境・リサイクルに係わる啓発・広報活動を進めます。
・飲料用紙容器の組成分析調査は、ダイナックス都市環境研究所に依頼して飲料及び酒類用紙パックの注ぎ口付紙容器に関しても併せて継続調査を実施し、回収率算定等を行い「2023年度アルミ付飲料用紙容器のリサイクルフロー調査報告書(2022年実態)」としてまとめていきます。
・継続して関連諸団体と審議会情報等を共有し、アルミ付紙パックのリサイクルの在り方やリサイクル率の向上について推進していきます。
・リサイクルの新たな手法として、アルミ付残渣のケミカルリサイクルの情報収集や紙パックのリサイクル率の向上について推進していきます。
3.技術委員会
・「消費者の素朴な疑問に対する回答事例集」を完成させて、各社活用いただく。また、委員の見聞を広めるために、異業種(食品メーカー等)の工場見学や、環境委員会が開催する組成分析への参加を検討します。

建材部会

・建材部会では生活者の安全・安心な住環境の提供に向け、環境に配慮した製品への取組 みを継続するとともに、関連法規の動向調査や勉強会、見学会を通して環境問題と向き合い、課題の解決に取組んできました。
2020年の新型コロナウイルス感染拡大以降、当部会を取り巻く建材関連の状況の悪化やナフサ高騰により材料価格の変動が激しく、大変厳しい状況が続いておりますが、今年度もこれまでのように明るく活気のある部会運営を行って参ります。
今後も印刷を魅力ある業界にするために、以下のような施策を通して環境を含めた課題解決に取り組んでいくことを活動方針とします。
1.4VOC自主表示制度システム及び化粧板用印刷紙の合法性証明制度の健全かつ継続的運用を図ります。
2.見学会、勉強会を通して見聞を広げ、知見を蓄えて共有化することや、関西方面の  会社が参加できるよう、関西での部会開催を検討します。
3.関連法規の動向把握や会員の忌憚なき意見交換を行い、情報の共有と発信に取り組みます。
4.建設・住宅産業業界の動向や取り組みなどを捉え、課題をテーマ化し解決に取り組んでいくことで部会活動の活性化を図ります。

情報セキュリティ部会

2023 年度の情報セキュリティ部会の活動としては、基本的には前年度の活動方針を踏襲して参ります。新型コロナウイルス感染も現状少し落ち着きを見せていますが、コロナとの共存は日常となっています。2023年もDX化のさらなる進展、セキュリティ分野でのAI技術の高度化、またビジネス分野ではメタバースの進展などが見込まれます。
こうした状況下において、本年度の部会活動は、年間、見学会を2回、勉強会を2回実施することを目標に、部会員の意見も都度聞きながら、新技術・新知識を習得する機会を設けて行きたいと考えます。サイバー攻撃の脅威にさらされながらも、デジタル革命の本格化を迎えた昨今、本年度も会員各社のビジネスが拡大することを念頭に、情報連携を密接にして活動を進めていく所存です。
*今期の情報共有、勉強会で必要と思われる<キーワード>
・デジタル通貨・仮想通貨、デジタル給与、Web3.0(次世代インターネット)
・サイバー攻撃・サイバーセキュリティ、生成AI、ChatGPT、メタバース、通信の6G化
・行政DX(Digital Transformation)、電子決裁(電子稟議、脱ハンコ)、インボイス導入、など

資材部会

2023年度は、物価上昇と海外景気悪化という強い逆風の中、コロナ感染の再拡大や日銀の不透明な金融政策という懸念材料が加わる中で、経済活動の正常化と安定成長によるデフレからの完全脱却に挑戦する年になると言われています。
社会全体のデジタル化にともなう、紙の印刷需要減少は避けられません。2023年度は、印刷に関わる企業は付加価値の高い企画立案や事業領域の拡大が必要となり、世界的なトレンドであるカーボンニュートラルやESG経営への対応が重要となります。
資材調達面では、脱炭素をきっかけに世界の構造が変化し市場が地政学リスクに左右されやすく、原油高騰がいったん収まったとしてもいつ何が引き金で次の高騰が起きるか予想できない不安定な状況が続きます。
資材部会では2023年度も月1回の定例部会を通じ、「原材料の適正価格での安定的調達」を目標に、資材市況を的確に把握するための知識や情報を部会員各社で共有し、印刷業界全体の維持発展に向け、課題に対応して参ります。

教育・研究部会

1.会員企業の持続的発展のため、「事業基盤の強化」及び「人材育成支援」、「SDGsや環境問題への対応」等に資するビジネストレンドセミナーを階層別に年3回(特別講演会を含む)企画・運営する。 *セミナーのテーマ選定においては、他の部会との連携・情報共有を心がけ、テーマや開催日時の調整、合同セミナーの開催なども含め、年間を通じて多様かつ有効性の高い教育を目指す。
2.引き続き、リアル会場とオンラインの併用によって相乗効果を高め、より多くの会員が参加しやすいセミナーとしていく。また、セミナー開催の費用低減など、コストパフォーマンスも向上させていく。
*【Printing for SDGs】セミナーは昨年での開催から継続し、本年中に2回の実施を目指す。
・印刷業界ならではのテーマ  ・接する機会が少ないが社会的要請の高いテーマ
・会員等からの要望が多い実務的な内容などを検討し、実施していく。
・官公庁やNPO団体等の専門家等を講師に迎えるなど、さまざまな企画・運営を試していく。

技術部会

技術部会では、委員の方からの意見に基づき柔軟かつタイムリーな対応を心掛け、2023年度の活動方針として、技術情報の収集と発信に引き続き取り組んでいくことを決め、以下の施策を行います。
1.技術情報誌PIDの企画・発行を通して、会員各社に有益な技術情報を提供します。
2.高度な印刷関連技術、環境対応への取組み、新素材・材料といった技術情報の収集と発信のための視察・見学会を計画・実施します。
3.部会主催の技術者の方を対象にしたコンパクトな勉強会の開催なども検討していきます。

女性活躍推進部会

1.女性活躍推進を通じた「印刷を魅力ある業界に」にする基本方針
(1)女性活躍推進の柱として、会員企業各社における男女の働き方改革と共同参画を促進する
(2)会員企業と所属社員へ業界の女性活躍推進に関する情報をアクセスしやすい形で発信する
(3)印刷工業会他部会、日印産連との連携と共有を進めていく
2.主な検討/実施項目
 ①月1回の定例会議の開催により活動の企画と運営の詳細を決定していく  ②会員企業向けセミナー及び勉強会の開催。同時に若手や管理職との意見交換も試みる。
 ③2023年は前半で他社訪問とヒアリング、後半にてその成果をアウトプット と予定する。
 ④日印産連ダイバーシティ推進部会は廃止されたが、会員10団体には産連から発信していく。
印刷工業会はその下支えとして、セミナー開催等を日印産連事務局と連携を行なう

 

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